通い続けてきた多頭現場のこと
2015年 11月 23日
そして団体を辞めてからは個人として
約12年間通い続けた多頭現場
その現場には
棄てられた犬猫たちと寝食をともにしながら
廃車の中で生活していた
一人の男性がいました
もうそろそろ70才くらいになると思います・・・
先々週末に訪問したときも
いつもと変わらず元気な姿を見せてくれていたので
まさか急にこんなことになるとは
思ってもいなかったことなのですが
先週19日の朝
愛護センターの職員さんから電話が入り
「おじさんが亡くなった」と知らされました
いつも寝床にしていた廃車の中で
横になったままの姿で
冷たくなって
近所の人に発見されたそうです
急な知らせだったため
おじさんが亡くなってしまった・・ことが信じられないまま
現場で暮らしている
成犬12頭 子犬1頭 成猫2頭
この子たちを
早くどうにかしないと・・という思いで
いつも助けていただいているボランティアさんたちに
相談メールを送らせていただきましたが
皆さまのご協力のおかげで
この3連休の間に無事に14頭を
現場から移動させることが出来ました
現場に居た15頭の内、
成犬1頭は現場検証中に係留の鎖が切れて逃げてしまったそうで
センターが巡回しています 現場にも捕獲器を設置しています どうか無事でいてほしい・・
内、成犬2頭は飼主さんが現れ、家族のもとへ帰っていきました
移動先を探していた【ココ】も飼主さんが現れ、現場で待ち合わせをして
無事に家族のもとへ帰っていきました
内、成犬2頭はしじみ家へ
内、成犬1頭はモカママ家へ
普段から係留されずに暮らしていた上に
ビビリさんだったので呼んでも寄って来ず逃げていたんですが
設置していた捕獲器で22日の朝に無事に保護出来ました
内、子犬は所沢市のボラさん宅へ
内、成犬2頭と成猫2頭は我が家へ(移動先募集)
この白い子も普段から係留されずに暮らしていた上に
ビビリさんだったので呼んでも寄って来なかったのですが
設置していた捕獲器で22日の夜に無事に保護出来ました
内、成犬4頭(血縁関係)は、元々は飼主がいたようですが
あまり大切にされていなかったためか人への警戒心が強く
そんな子たちを相談するのもどうなのか・・・と思いつつ
また「みなしご救援隊」に終生飼育の相談をして
栃木拠点で受け入れていただくことが出来ました。。<(_ _)>
終生飼育費用の一部にRADACへのご寄付を充てさせていただきました。。。<(_ _)>
全て事後報告となり申し訳ありません。。
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おじさんは
いつも元気ではあったけどもう若くはなかったですし
いつかこういう日が来るんだろうな・・とは
私の頭の中にはあったことなので
新たに犬や猫が保護されたり遺棄された時は
出来るだけ移動先を見つけて
現場で暮らす犬猫を増やさないようにして
じゃないと・・
最後の最後に移動先を見つけることが出来ずに
センターに収容されてしまったら
「処分されないように」・・と
どんな犬猫でも受け入れてきたおじさんの思いを
裏切ってしまうことになるので・・・
・・・と
偉そうなことを言ってますが
移動先の相談をさせていただく度に
そのお家には何かと面倒をお掛けしてきたことと思いますので
こうして無事に全頭移動できたのも
全ては犬猫を受け入れてくれた皆さまが居てくれたおかげ・・・です
本当にありがとうございました。。。<(_ _)>
そしてまた
フード、水、係留用チェーン、首輪、ストーブ、草刈機
蚊取線香、ケージ、バリケン、毛布、布団・・等
ご支援をお願いするたびに
力を貸してくれていた皆さま
このご支援がなかったら
こんなに長くは続けられていなかったですし
助けることの出来た犬猫ももっと少なかったと思います・・
長い間支えていただき
本当にありがとうございました。。。<(_ _)>
この現場から無事に移動が出来
新しい家族と共に幸せに暮らしている犬猫たちは沢山いますが
その陰で
この現場で亡くなってしまった子も沢山います
その子たちはみんな
1頭1頭おじさんが埋葬してくれていたので
今はコスモスの花の下で
安らかに眠っていることと思います
私が抱いていた理想は
あの現場に棄てられる犬猫がいなくなり
おじさんは伴侶犬と一緒にどこかゆっくりと暮らせる場所に引っ越し
「多頭現場のレスキュー これにて終了!!」
だったのですが
まだまだ棄てられる犬猫が減らない中
命を繋ぎとめてくれる人も場所もなくなってしまい
何だか悲しいな・・という思いもあり
ああいった場所のことも
そこで暮らす人のことも
批判されることがありますが
団体が介入していた頃からを含めたら
あの現場があったから幸せを掴めた犬猫は
1000頭近くはいる・・・
それはまぎれもない事実です
物資を運んだ帰り
犬猫を引き取りに行った帰り
必ずおじさんは「いやいやー助かったー」って言って
車が見えなくなるまで手を振ってくれていました
おじさんが亡くなったと知ったその日から毎日現場に通い
犬猫たちの餌やりや(金ごん家も同行してくれました)
犬猫たちの引き取りや
捕獲器の設置と確認を続けてきましたが
帰り際・・・
手を振ってくれるおじさんはもういないんだな・・・と思うと
やっぱり寂しい気持ちになりました
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長い間
沢山の方々に支えていただき
続けることのできたこの活動ですが
今回の犬猫たちの引き取りを以て
多頭現場の犬猫のレスキューは
終了とさせていただこうと思います
本当にありがとうございました!
今後また新たにこの場所に犬猫が遺棄されないよう
それは行政がしっかりと監視してください!と伝えます